日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2021年6月26日オンラインで話す際に気をつけるべき3つのこと

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、在宅勤務が多くの会社で採用されています。



在宅勤務も含めたテレワークの推進は、以前から社会全体の課題となっていましたが、

会社に来て仕事をするという、長い間続けてきた社会慣行を変えるまでの盛り上がりには欠けていました。

しかし、今回のコロナ対応で在宅勤務が定着している会社も多く存在しますので、コロナ収束後も恒久的に採用する会社は少なくないと思われます。

 

その在宅勤務で活用されているのが、パソコンやスマートフォンを使ったオンライン会議ですね。

オンライン会議は、参加者が同じところに集まって行うリアル会議とかなり勝手が違うので、話し方に配慮すべきことがあります。

今回はそれらについて、述べたいと思います。

 

オンライン会議での話し方のポイントの1つ目は、発言の最初に発言の趣旨を短い言葉で言うことです。

「先ほどの提案について2つ質問があります」

「提案に賛成できません。前提条件に疑問があるからです」

「今のAさんの意見に賛成です」

今からどういうことを言うのか、ということを端的に言うことで参加者は発言の趣旨を理解しやすくなります。

また、通信環境が悪くて発言の一部が聞き取りにくい場合でも、発言の趣旨がわかっているので大きな支障にはなりません。

これはリアルでの話でも非常に重要な事ですが、オンラインでは特にその威力を発揮します。

 

2つ目は、発言を短くすることです。

オンライン会議では、リアルの会議と異なり、発言するタイミングがつかみにくいという問題があります。

また、1人の人が長時間発言していると、オンライン会議ではリアルの会議よりも集中力がなくなります。

発言は要点のみを端的に伝えるようにしましょう。

また、発言が途切れたので話そうとすると、直前まで発言していた人が続けて発言するのとぶつかったりします。

なので、発言の最後に、

「以上、2つ質問しました」

「以上により提案に賛成できません」

「以上によりAさんの意見に賛成です」

のように、発言の趣旨を短い言葉でもう一度言うとよいでしょう。

発言が終わったことがわかるので、他の人が発言しやすくなります。

 

そして、3つ目は、指示代名詞は極力使わないことです。

オンライン会議では表情などが確認しにくいので、主に言葉で発言の趣旨を理解することになります。

なので、発言は誤解のないように具体的にすべきです。

「これ、それ、あれ」などの指示代名詞は、何を指すのかが曖昧だったり、聞き手によって指すものの捉え方が違ったりします。

理解の妨げになりますので、オンライン会議では極力使わないようにすべきです。

例えば、こういう発言があったとします。

「提案にある5日の調査期間は長いので3日にすべきだし、対象は5地域ではなく3地域でよいと思います。」

「それは違うと思います。この調査はできるだけきちんとやるべきです。」

「それは違う」の「それ」は期間、対象、その両方のどれを指しているのか曖昧です。

このように、話している際の指示代名詞は、何を指しているかわからないことが本当に多いので注意が必要です。

 

以上は、どんな場面でも留意すべき事ですが、特にオンライン会議では注意を要することですので、ぜひ意識してみてください。

 

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